<阪南市・岩室市長と対談>
大阪府阪南市の岩室市長は改革派市長として名を馳せ、私も市長の書かれた「阪南市終わりなき改革に挑戦」や「阪南市再建マニフェスト」を読ませていただき、ぜひお会いしたいと阪南市を訪問しました。

大田:本日はお忙しいところを、ありがとうございます。まず、市長になられた経緯を教えて下さい。

岩室:私は市職員になって3年目には将来地元に帰って市長になろうと思い立ち、以来25年間その目標に向かって邁進してきました。20年市職員をした後に市議会議員となり、2期務めた後に市長に当選しました。(現在2期目)

大田:選挙は大変だったのではありませんか?

岩室:私は組織等から一切の支援を受けず、一人で選挙戦を戦いました。独自に作ったマニフェストを全戸配布し、選挙経費は300万円でお釣りがきました。選挙で借りを作らないことが、その後の市政運営に大きく影響しています。結果として、市職員組合や解放同盟等の運動体にも臆することなく、毅然とした対応ができます。

大田:議会でも随分答弁に立たれるそうですが?

岩室:政策論争は大いにするべきです。私は議会に対する根回しは一切しませんし、共産党とだって徹底的に議論をします。市長が最も政策通であるべきだから、政策に関しては部課長任せにはしませんし、市民病院の運営に関しても院長を差し置いて答弁します。市民や職員に対しても日々メッセージや訓示にて、市長の意志を明確に伝えています。

大田:人事においても、きめ細かい人材登用をされているそうですね。

岩室:管理職にとどまらず、全職員の人事を私が手がけています。市役所は最大のサービス業という考えのもと、職員に「親方日の丸」からの意識改革を求めています。具体的には「職員政策提案制度」により、やる気のある職員の積極登用と同時に、役職と能力がマッチしていない職員は「降任希望制度」により、自らの判断で身を引いていただいています。

大田:行財政改革においても、手腕を発揮されていますね。

岩室:一つは入札制度改革を断行しました。職員がこれでは入札が成立しませんという進言もありましたが、では何度でも入札を行えば良いと押し切りました。結果として9000万円の節減ができました。二つ目は市債の見積もり合わせの実施です。多くのまちが、起債(借金)を起こすときに指定金融機関としか交渉しません。しかし、阪南市は収入役に民間金融機関の元支店長を登用し、市内に支店のあるすべての金融機関に声をかけ、結果として6000万円節減しました。もっとも指定金融機関は怒って1行は指定から外れました。

大田:民間の感覚で言えば、指定金融機関に限るということ自体が「談合」ですよね。

岩室:おっしゃる通りです。

大田:市長自ら滞納市民税の徴収にも出向かれていますね。ここまでされる市長さんは全国唯一ではありませんか?

岩室:「パフォーマンス」とご批判もありますが、私は市職員時代に税務課にも在籍していましたので、徴収のノウハウは知っていますし、何よりトップが率先して行動する姿勢を見せる必要があります。市役所周囲のごみ拾いも毎月行ない、通算60回はしたでしょうか。

大田:最後にこれからの自治体のあり方についてお話しいただけますか?

岩室:これからの自治体の長は「経営者」でなくてはなりませし、成果が問われます。いい首長を選べば、明日からでもまちは変わると思います。改革に終わりはありません、中途半端な改革では絶対にダメです。

大田:ありがとうございました。ぜひ参考にさせていただきます。

(参考)阪南市ホームページ:http://www.city.hannan.osaka.jp/